Japanese
English
特集 蕁麻疹・痒疹
経管栄養剤によるアレルギーが疑われた1例
Suspected allergy due to enteral nutrition
曽 遥
1
,
植木 理恵
1
,
清水 智子
1
,
長谷川 舞
1
Haruka SOH
1
,
Rie UEKI
1
,
Tomoko SHIMIZU
1
,
Mai HASEGAWA
1
1順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター,皮膚科(主任:植木理恵教授)
キーワード:
経管栄養
,
アレルギー
,
乳清蛋白質
Keyword:
経管栄養
,
アレルギー
,
乳清蛋白質
pp.1492-1495
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003473
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87歳,女性。仙骨部褥瘡および敗血症性ショックのため当科へ入院し抗菌薬投与,局所外用処置による加療中に日常生活動作が低下し嚥下困難となり,経管栄養を新規導入した。経過中に好酸球増多および播種状紅斑がみられ,当初薬疹を疑ったが,精査により経管栄養剤によるアレルギーが疑われた。患者に牛乳アレルギーの既往はなかったが,アレルギー症状を示した際に投与していた経管栄養剤には乳清蛋白分解物または乳蛋白質が含まれており,原因成分として疑わしいと考えた。また,精査には薬剤リンパ球刺激試験が有用であった。加療中にアレルギー症状を呈した場合,薬剤性のほか,経管栄養剤も原因の可能性を考慮し精査すべきである。
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