Japanese
English
特集 角化症・炎症性角化症
ブロダルマブ投与中に結核Enzyme-Linked Immuno Spot法陽性となった尋常性乾癬の1例
Psoriasis vulgaris treated with brodalumab showing positive tuberculosis enzyme-linked immunospot assay
八木 洋輔
1,2
,
勝尾 公祐
1
,
吉田 康幸
1
,
桒井 匠
1
,
赤井 雅也
3
Yosuke YAGI
1,2
,
Kosuke KATSUO
1
,
Yasuyuki YOSHIDA
1
,
Takumi KUWAI
1
,
Masaya AKAI
3
1福井赤十字病院,皮膚科
2大阪赤十字病院,皮膚科,部長
3福井赤十字病院,呼吸器内科,代表部長
キーワード:
生物学的製剤
,
Tスポット®. TB
,
潜在性肺結核
Keyword:
生物学的製剤
,
Tスポット®. TB
,
潜在性肺結核
pp.1340-1341
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003424
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現病歴 48歳頃より体幹,四肢の角化性紅斑局面を自覚し,近医皮膚科に通院していた。外用や免疫抑制薬の内服治療を行うも症状の改善に乏しく,当科を紹介受診した。皮膚生検で顆粒層の消失,錯角化および表皮突起の延長があり,尋常性乾癬と診断した。これまで外用,内服治療のみでは皮膚症状のコントロールが不良であったため,生物学的製剤であるブロダルマブ(ルミセフ®)による治療を開始した。開始時のスクリーニング検査では胸部X線およびCT検査に異常はなかった。Enzyme-linked immuno spot(Tスポット®. TB,以下ELIS)法も陰性であった。その後もブロダルマブは問題なく継続できており,乾癬の皮膚症状は軽快維持していた。また,当院初診から経過中も,手指およびアキレス腱付着部の腫脹,疼痛の出現はなかった。投与を継続している間,おおよそ半年に1回,定期的に副作用スクリーニング採血および胸部X線検査を施行していたが,開始1年半のフォロー採血で,半年前(開始1年後)は陰性であったELIS法が陽性となった(表1)。
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