Japanese
English
特集 角化症・炎症性角化症
ブロダルマブ投与中に慢性副鼻腔炎急性増悪から眼窩蜂窩織炎を生じた尋常性乾癬の1例
Orbital Cellulitis Following Acute Exacerbation of Chronic Sinusitis Induced by Brodalumab in a Patient with Psoriasis Vulgaris
石川 秀幸
1
,
高村 直子
1
,
山口 由衣
1
,
渡邉 裕子
1
,
浅見 美穂
1
,
渡辺 雪彦
1
,
渡邊 友也
1
,
野島 雄介
2
,
相原 道子
1
Hideyuki ISHIKAWA
1
,
Naoko TAKAMURA
1
,
Yui YAMAGUCHI
1
,
Yuko WATANABE
1
,
Miho ASAMI
1
,
Yukihiko WATANABE
1
,
Tomoya WATANABE
1
,
Yusuke NOJIMA
2
,
Michiko AIHARA
1
1横浜市立大学大学院,環境免疫病態皮膚科学(主任:相原道子教授)
2横浜市立大学附属病院,耳鼻咽喉科
キーワード:
尋常性乾癬
,
生物学的製剤
,
眼窩蜂窩織炎
,
副鼻腔炎
Keyword:
尋常性乾癬
,
生物学的製剤
,
眼窩蜂窩織炎
,
副鼻腔炎
pp.22-26
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001750
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
69歳,男性。52歳時に尋常性乾癬を発症し,66歳時に当科を初診した。各種生物学的製剤で効果を維持できず,69歳時にブロダルマブへ変更し,皮疹は改善した。変更6カ月後に左上眼瞼の浮腫,疼痛が出現した。頭部CTで左篩骨洞から左眼窩内に突出する膿瘍を認め,眼窩蜂窩織炎と診断した。耳鼻科にて切開排膿,抗菌薬投与,プレドニゾロン40mg/日を投与し改善した。一時ブロダルマブを中止していたが,中止1カ月後より乾癬が再燃したため投与を再開した。眼窩蜂窩織炎は,慢性副鼻腔炎から進展する,高リスクの疾患である。生物学的製剤投与中,副鼻腔炎の発症リスクが増加する可能性も報告されており,生物学的製剤投与中の患者において副鼻腔炎のコントロールも重要である。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.