Japanese
English
特集 角化症・炎症性角化症
乾癬性関節炎に対して生物学的製剤投与中に生じた副鼻腔真菌症の1例
Fungal sinusitis during biologic therapy for psoriatic arthritis
岳﨑 彩香
1
,
中井 浩三
1
,
鶴田 大輔
1
Ayaka OKAZAKI
1
,
Kozo NAKAI
1
,
Daisuke TSURUTA
1
1大阪公立大学大学院医学研究科,皮膚病態学(主任:鶴田大輔教授)
キーワード:
乾癬性関節炎
,
生物学的製剤
,
副鼻腔真菌症
Keyword:
乾癬性関節炎
,
生物学的製剤
,
副鼻腔真菌症
pp.1342-1345
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003425
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
54歳,女性。7歳時に尋常性乾癬発症,45歳頃より関節症状が出現し,増悪してきたため,51歳時に当科を紹介受診した。乾癬性関節炎の診断でアダリムマブやインフリキシマブ,イキセキズマブ,グセルクマブを投与した。投与約4年後から鼻閉症状が出現し,耳鼻科にて慢性副鼻腔炎と診断された。内視鏡下副鼻腔手術を施行され,病理組織学的に右篩骨洞と右上顎洞の粘膜に,隔壁を有しY字に分枝する菌糸を認めたことから,副鼻腔真菌症と診断した。生物学的製剤を一時中止していたが,術後経過良好であったため,再開することができた。生物学的製剤を投与中に抗菌薬が無効の副鼻腔炎が生じた場合は副鼻腔真菌症を考慮すべきであると考えられた。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.