Japanese
English
症例報告
ブロダルマブ投与中に膿疱性乾癬を併発した乾癬性関節炎の1例
A case of psoriatic arthritis complicated with pustular psoriasis developing during the treatment of brodalumab
小林 麻友子
1
,
橋本 由起
1
,
横田 真樹
1
,
足立 太起
1
,
市村 知佳
1
,
鷲崎 久美子
1
,
関東 裕美
1
,
石河 晃
1
Mayuko KOBAYASHI
1
,
Yuki HASHIMOTO
1
,
Masaki YOKOTA
1
,
Motoki ADACHI
1
,
Chika ICHIMURA
1
,
Kumiko WASHIZAKI
1
,
Hiromi KANTO
1
,
Akira ISHIKO
1
1東邦大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, School of Medicine, Toho University, Tokyo, Japan
キーワード:
膿疱性乾癬
,
乾癬性関節炎
,
ブロダルマブ
Keyword:
膿疱性乾癬
,
乾癬性関節炎
,
ブロダルマブ
pp.409-414
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206386
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要約 51歳,男性.2005年に乾癬を発症し,2008年2月より当科へ通院していた.通院中時々下腿に膿疱が散見された.外用治療や内服治療で改善せず,手指関節の腫脹もあり,2015年1月にインフリキシマブを導入した.経過中に薬剤性間質性肺炎が疑われ,インフリキシマブは中止となり,その後ウステキヌマブを導入したが皮疹の悪化を認め,ブロダルマブに切り替えた.ブロダルマブ導入27週後に発熱と腰痛,左示指PIP関節の腫脹と両下腿に膿疱が出現し,病理組織像と合わせて膿疱性乾癬と診断した.ステロイドの全身治療と抗菌薬投与を行い,膿疱が消失した後アプレミラストを導入し退院した.今回の病態として,逆説的反応の可能性と二次無効による膿疱性乾癬の悪化の可能性を考えたが,ブロダルマブ投与中に膿疱性乾癬を呈した報告はない.抗TNF-α製剤以外の生物学的製剤に関しては逆説的反応を示唆する報告は少なく,今後の症例集積が必要と考える.
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