Japanese
English
症例
母斑性基底細胞癌症候群:既往歴に精巣腫瘍を認めた症例
Nevoid basal cell carcinoma syndrome with a history of testicular cancer
一村 隆造
1
,
岡田 寛文
1
,
神谷 浩二
1
,
前川 武雄
1
,
小宮根 真弓
1
,
大槻 マミ太郎
1
Ryuzo ICHIMURA
1
,
Hirofumi OKADA
1
,
Koji KAMIYA
1
,
Takeo MAEKAWA
1
,
Mayumi KOMINE
1
,
Mamitaro OHTSUKI
1
1自治医科大学医学部,皮膚科学教室(主任:大槻マミ太郎教授)
キーワード:
母斑性基底細胞癌症候群
,
基底細胞癌
,
精巣腫瘍
Keyword:
母斑性基底細胞癌症候群
,
基底細胞癌
,
精巣腫瘍
pp.1268-1272
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003391
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63歳,男性。1年前より左上腕,腰部に皮疹を自覚した。当科紹介受診時,左上腕に貨幣大紅褐色局面と褐色丘疹,腰部にも同様の点状褐色丘疹を伴う褐色局面が複数存在しており,病理組織所見でいずれも基底細胞癌の診断であった。また,手掌に4個の点状陥凹がみられ,加えてCTで大脳鎌の石灰化も認めたため,母斑性基底細胞癌症候群と診断した。自験例では既往歴に精巣腫瘍があった。母斑性基底細胞癌症候群では卵巣線維腫などが合併することは知られているが,精巣腫瘍の合併の報告はほとんどない。過去に母斑性基底細胞癌症候群に精巣腫瘍が合併した症例は,われわれの調べ得た限りでは本邦で自験例以外に1例,海外症例では2例のみであった。
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