特集 悪性上皮系腫瘍
日光曝露部に基底細胞癌を生じた母斑性基底細胞癌症候群の1例
加納 美優
1
,
石井 貴之
,
八田 尚人
1富山県立中央病院 皮膚科
キーワード:
基底細胞腫
,
日光
,
背部
,
皮膚腫瘍
,
母斑-色素性
,
皮膚鏡検査
Keyword:
Back
,
Carcinoma, Basal Cell
,
Nevus, Pigmented
,
Sunlight
,
Skin Neoplasms
,
Dermoscopy
pp.1357-1360
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016373703
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47歳女。30歳時に母斑性基底細胞癌症候群と診断された際には皮膚の異常所見を認めなかったが、長男の皮膚症状診察を契機に皮膚科受診を勧められた。20歳頃に過度の日焼けの既往があり、受診時には日光曝露部位の上背部に多数の光線性花弁状色素斑がみられ、その中に11×8mm大の黒色小結節と10×8mm大の不整形褐色斑を認めた。背部中央の黒色小結節の真皮内には好塩基性の基底細胞様細胞からなる表皮と連続した胞巣と胞巣周囲の柵状配列がみられ、基底細胞癌と診断した。一方、左上背部の褐色斑では真皮浅層に母斑細胞の集簇を認め、母斑細胞性母斑と診断した。
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