Japanese
English
症例報告
アムロジピンの関与が疑われたニボルマブ投与後の口腔扁平苔癬型薬疹の1例
A case of oral lichenoid drug eruption after nivolumab treatment with suspicion of amlodipine involvement
野澤 優
1
,
馬場 裕子
1,2
,
西 知彦
3
,
河原 由恵
1
Yu NOZAWA
1
,
Yuko BABA
1,2
,
Tomohiko NISHI
3
,
Yoshie KAWAHARA
1
1けいゆう病院皮膚科
2東京歯科大学市川総合病院皮膚科
3けいゆう病院外科
1Division of Dermatology, Keiyu Hospital, Yokohama, Japan
2Division of Dermatology, Tokyo Dental College Ichikawa General Hospital, Ichikawa, Japan
3Department of Surgery, Keiyu Hospital, Yokohama, Japan
キーワード:
扁平苔癬型薬疹
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連有害事象
Keyword:
扁平苔癬型薬疹
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連有害事象
pp.491-496
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206717
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要約 77歳,男性.胃癌・食道癌の術後補助化学療法としてニボルマブの投与を開始し,半年後より口腔粘膜にびらん・潰瘍を生じ摂食障害を来した.粘膜生検で扁平苔癬型反応を認め,経過からニボルマブによる扁平苔癬型薬疹と診断した.ステロイド内服および外用を開始し,症状は一時改善したが,ステロイド減量に伴い再燃した.粘膜疹出現の約2年前に開始した併用薬のアムロジピンの関与を疑い内服を中止したところ,ステロイドを増量せずに症状コントロール可能となった.口腔粘膜炎としてはニボルマブの休薬を要するCTCAE grade 3以上の有害事象に相当したが,ステロイドの内服と外用の併用と,併用薬の中止によりニボルマブ投与継続が可能であった.ニボルマブ投与後の扁平苔癬型薬疹の診療時には,ニボルマブ単独による影響だけでなく,併用薬の関与も考慮する必要がある.
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