Japanese
English
症例
ペムブロリズマブ投与中に生じた苔癬型薬疹の1例
Lichenoid eruption caused by pembrolizumab
乗松 百合絵
1
,
河瀬 ゆり子
1
,
近藤 明里
1
,
乗松 雄大
2
,
山脇 聡
3
,
黨 康夫
3
Yurie NORIMATSU
1
,
Yuriko KAWASE
1
,
Akari KONDO
1
,
Yuta NORIMATSU
2
,
Satoshi YAMAWAKI
3
,
Yasuo TOU
3
1同愛記念病院,皮膚科(主任:河瀬ゆり子部長)
2東京大学医学部附属病院,皮膚科
3同愛記念病院,アレルギー・呼吸器科
キーワード:
ペムブロリズマブ
,
苔癬型薬疹
,
抗PD-1抗体
,
免疫関連有害事象(irAE)
,
薬剤性リンパ球刺激試験
Keyword:
ペムブロリズマブ
,
苔癬型薬疹
,
抗PD-1抗体
,
免疫関連有害事象(irAE)
,
薬剤性リンパ球刺激試験
pp.1121-1124
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002698
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68歳,女性。進行性肺腺癌に対してペムブロリズマブの投与を開始した。開始16週後に軽度瘙痒感を伴う紅斑と丘疹が顔面,頸部,両上肢伸側に出現した。各種検査結果により,ペムブロリズマブによる苔癬型薬疹と診断した。ステロイド外用薬の塗布により皮疹は緩徐に軽快した。ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体であるペムブロリズマブは,T細胞の活性化持続に伴い全身の臓器に免疫関連有害事象をきたす。抗PD-1抗体治療後に免疫関連有害事象を生じた症例は予後良好であり,苔癬型薬疹を生じても粘膜症状の増強や罹患面積の拡大がなければペムブロリズマブの継続投与が妥当である。
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