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特集 薬疹・薬物障害
メシル酸ガレノキサシン水和物による多発性固定薬疹の1例
Multiple fixed drug eruption due to galenoxacin mesylate hydrate
松本 千夏
1
,
髙橋 美咲
1
,
原田 侑弥
1
,
新山 史朗
1
,
向井 秀樹
1
,
鈴木 里沙
2
,
福田 英嗣
1
Chinatsu MATSUMOTO
1
,
Misaki TAKAHASHI
1
,
Yuya HARADA
1
,
Shiro NIIYAMA
1
,
Hideki MUKAI
1
,
Risa SUZUKI
2
,
Hidetsugu FUKUDA
1
1東邦大学医療センター大橋病院,皮膚科(主任:福田英嗣診療部長)
2皮膚科呉クリニック,東京都目黒区
キーワード:
メシル酸ガレノキサシン水和物
,
ニューキノロン系抗菌薬
,
固定薬疹
,
多発性
Keyword:
メシル酸ガレノキサシン水和物
,
ニューキノロン系抗菌薬
,
固定薬疹
,
多発性
pp.1177-1181
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003372
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40歳,男性。感冒症状のため内科にて処方されたメシル酸ガレノキサシン水和物(ジェニナック®),L-カルボシステインなどを内服した。内服数時間後より手足に水疱を伴う紫紅色斑が出現し,他院皮膚科を受診した。固定薬疹の疑いで,メシル酸ガレノキサシン水和物とL-カルボシステインの内服を中止し改善傾向を認めた。原因薬剤特定検査目的で当科を受診した。メシル酸ガレノキサシン水和物50% petによるオープンアプリケーションテストにて褐色斑に軽度浸潤が出現し,メシル酸ガレノキサシン水和物1/5量の内服誘発試験にて褐色斑上に紅斑が出現した。以上より,メシル酸ガレノキサシン水和物による多発性固定薬疹と診断した。近年,同薬剤による固定薬疹が増加し,なかでも重症型へ移行することのある多発性固定薬疹が多く,注意が必要である。
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