Japanese
English
症例
抗PD-1抗体製剤による皮膚障害の2例
Two cases of cutaneous eruption caused by anti-PD-1 antibodies
淺野 雅登
1
,
水野 雄貴
1
,
松山 かなこ
1
,
高橋 智子
1
,
周 円
1
,
宮崎 龍彦
2
,
清島 真理子
1
Masato ASANO
1
,
Yuki MIZUNO
1
,
Kanako MATSUYAMA
1
,
Tomoko TAKAHASHI
1
,
En SHU
1
,
Tatsuhiko MIYAZAKI
2
,
Mariko SEISHIMA
1
1岐阜大学,皮膚科(主任:清島真理子教授)
2岐阜大学病院,病理部
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
抗PD-1抗体
,
免疫関連有害事象
,
ニボルマブ
,
ペムブロリズマブ
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
抗PD-1抗体
,
免疫関連有害事象
,
ニボルマブ
,
ペムブロリズマブ
pp.641-645
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002543
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症例1:71歳,男性。膀胱癌に対してペムブロリズマブ5回投与後より背部に淡い紅斑が出現し,grade 1~2の免疫関連有害事象と考えられた。ペムブロリズマブ再投与後に発熱を伴い全身に紅斑が拡大したため,ステロイドを増量し皮疹は軽快した。症例2:84歳,男性。腎細胞癌の多発肺転移に対しニボルマブ5回投与後,四肢に水疱を伴う紅斑が出現した。皮疹消退後にニボルマブを再投与したが,皮疹の再発はなかった。病理組織像は2例とも扁平苔癬様であり,症例1はCD8陽性細胞主体,症例2はCD4とCD8陽性細胞が混在していた。抗PD-1抗体による免疫関連有害事象後の再投与の可否の判断において,病理所見が参考となる可能性が示唆された。
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