Japanese
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特集 悪性上皮系腫瘍
進行期乳房外Paget病に対してドセタキセルとカルボプラチンと放射線の併用療法が奏効した1例
Advanced extramammary Paget’s disease remarkably responding to chemotherapy of docetaxel and carboplatin, and radiation
金井 淳子
1
,
鈴木 利宏
1
,
森 智史
1
,
金井 美馬
1
,
金子 ゆき
1
,
林 周次郎
1
,
井川 健
1
Junko KANAI
1
,
Toshihiro SUZUKI
1
,
Satoshi MORI
1
,
Miuma KANAI
1
,
Yuki KANEKO
1
,
Shujiro HAYASHI
1
,
Ken IGAWA
1
1獨協医科大学,皮膚科学教室(主任:井川 健教授)
キーワード:
進行期乳房外Paget病
,
ドセタキセル
,
カルボプラチン
,
化学療法
Keyword:
進行期乳房外Paget病
,
ドセタキセル
,
カルボプラチン
,
化学療法
pp.525-528
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003202
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66歳,女性。初診の約2カ月前から外陰部に瘙痒が出現した。近医婦人科で抗真菌薬の外用をしていたが改善しないため,当科を紹介受診した。初診時,左会陰部にびらんを伴う紅斑を認めた。臨床所見と病理組織学的所見より,乳房外Paget病と診断し,拡大切除術と分層植皮術を施行した。術後1年のCTで左鼠径部リンパ節腫大が出現したためリンパ節生検を施行し,乳房外Paget病の左鼠径部リンパ節転移と診断した。左鼠径部リンパ節郭清術後3カ月のCTで,傍大動脈部,腎門部,骨盤内にかけてのリンパ節転移を認めた。放射線療法に加え,ドセタキセルとカルボプラチンの併用療法を開始し,9コース終了後のCTで,すべてのリンパ節腫大の消失を認めた。進行期乳房外Paget病に対する有効な化学療法の確立のために,今後も症例の蓄積が必要である。
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