Japanese
English
症例
放射線療法が有効であったMerkel細胞癌の2例
Two cases of Merkel cell carcinoma successfully treated with radiotherapy
藤原 由佳子
1
,
金子 ゆき
1
,
齊藤 美穂
1
,
森 智史
1
,
金井 美馬
1
,
鈴木 利宏
1
,
林 周次郎
1
,
田子 修
2
,
井川 健
1
Yukako FUJIWARA
1
,
Yuki KANEKO
1
,
Miho SAITO
1
,
Satoshi MORI
1
,
Miuma KANAI
1
,
Toshihiro SUZUKI
1
,
Shujiro HAYASHI
1
,
Osamu TAGO
2
,
Ken IGAWA
1
1獨協医科大学医学部,皮膚科学講座(主任:井川 健教授)
2公立館林厚生病院,皮膚科
キーワード:
Merkel細胞癌
,
放射線療法
,
アベルマブ
,
高齢者
Keyword:
Merkel細胞癌
,
放射線療法
,
アベルマブ
,
高齢者
pp.1724-1728
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004214
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症例1:80歳,女性。左頰部に70×65mm大の皮下に結節を触れる暗紅色斑を認め,生検にてMerkel細胞癌と診断した。病変が頰部の広域に及んだため放射線単独療法を施行した。照射終了12カ月時点で部分奏効相当である。症例2:86歳,男性。左耳前部に30×30mm大の皮膚結節を認め,生検にてMerkel細胞癌と診断した。拡大切除を施行したが,術後5カ月で局所再発ならびにリンパ節転移,遠隔転移が出現した。放射線療法とアベルマブ投与を開始した。免疫関連有害事象にてアベルマブは中止したが,照射終了6カ月時点で完全寛解相当である。Merkel細胞癌の治療は手術が原則だが,放射線感受性が高い腫瘍のため,手術困難例は放射線療法も選択肢にあがる。自験例においても優れた効果を示しており,高齢者に対してよい適応と考える。
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