Japanese
English
症例
左陰囊部の乳房外Paget病術後より約11年半経過し,右乳輪部に乳房外Paget病を生じた1例
Extramammary Paget disease in the right areola appearing eleven and half years after the operation of extramammary Paget disease in the left scrotum
池上 徹栄
1
,
森 智史
1
,
金井 美馬
1
,
金子 ゆき
1
,
塚田 鏡寿
1
,
小池 真美
1
,
鈴木 利宏
1
,
濱﨑 洋一郎
1
,
井川 健
1
Tetsuharu IKEGAMI
1
,
Satoshi MORI
1
,
Miuma KANAI
1
,
Yuki KANEKO
1
,
Kyoju TSUKADA
1
,
Masami KOIKE
1
,
Toshihiro SUZUKI
1
,
Youichiro HAMASAKI
1
,
Ken IGAWA
1
1獨協医科大学,皮膚科(主任:井川 健教授)
キーワード:
乳房外Paget病
,
再発
Keyword:
乳房外Paget病
,
再発
pp.1697-1700
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002897
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68歳,男性。2006年5月に左陰囊部の乳房外Paget病にて手術歴があった。局所再発やリンパ節転移,遠隔転移なく経過していた。2017年9月頃より右乳輪部に常色調の小結節が出現した。生検にて表皮内に限局した腫瘍細胞の増殖を認め,乳管上皮との連続性はなく,右乳輪部に発症した乳房外Paget病と診断した。同部位から2cmマージンで拡大切除を施行し,切除断端は陰性であった。術後2年4カ月経過し,明らかな再発や転移はない。乳房外Paget病はアポクリン腺が存在する部位に発症する腺癌であるが,陰部,両乳房,腋窩の複数箇所に生じる乳房外Paget病はまれである。発症機序は未だ議論されているが,過去の報告例や既往歴に前立腺癌があることから,アンドロゲンとその受容体が乳房外Paget病の発症に関係していると考えた。
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