Japanese
English
今月の症例
ドセタキセルが奏効した進行期乳房外Paget病の3例
Three cases of advanced extramammary Paget's disease successfully treated using docetaxel
舩越 建
1
,
福田 桂太郎
1
,
大内 健嗣
1
,
横山 知明
1
,
高江 雄二郎
1
,
天谷 雅行
1
Takeru FUNAKOSHI
1
,
Keitaro FUKUDA
1
,
Takeshi OUCHI
1
,
Tomoaki YOKOYAMA
1
,
Yujiro TAKAE
1
,
Masayuki AMAGAI
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
進行期乳房外Paget病
,
ドセタキセル
,
3投1休
,
奏効
Keyword:
進行期乳房外Paget病
,
ドセタキセル
,
3投1休
,
奏効
pp.657-662
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103733
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要約 81歳,70歳,63歳の男性3例のⅣ期乳房外Paget病患者に対し,ドセタキセル療法を行った.1例目は原発巣の手術不能例で,鼠径,骨盤内,傍大動脈リンパ節に転移があり,放射線療法後にドセタキセル療法を6クール施行し奏効した.その6か月後,腋窩に転移がみられたが,ドセタキセル療法を7クール追加し,転移巣は消失した.2例目は局所の残存病変のほかに鼠径,骨盤内,傍大動脈リンパ節に転移があり,放射線化学療法を行ったが改善せず,ドセタキセル療法に変更し,9クール施行した.完全奏効と判定し,以後再発なく2年経過している.3例目は原発巣切除から5年後に肝,脳,骨,皮膚に転移を生じた症例で,全脳照射と併用し,3クールを行い部分奏効が得られた.3例とも骨髄抑制は軽度であったが,1例目は肺炎を発症し入院加療を要した.他のレジメンと薬剤が重複せず,かつ一定の効果が得られることから,進行期乳房外Paget病に有用な薬剤であると考えた.
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