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特集 悪性上皮系腫瘍
急性骨髄性白血病の造血幹細胞移植後に多発した基底細胞癌の1例
Multiple basal cell carcinomas associated with allogenic hematopoietic stem cell transplantation for acute myelogenous leukemia
奥野 聡
1
,
奥澤 愛美
1
,
端本 宇志
1
,
佐藤 貴浩
1
Satoshi OKUNO
1
,
Manami OKUZAWA
1
,
Takashi HASHIMOTO
1
,
Takahiro SATOH
1
1防衛医科大学校,皮膚科学教室(主任:佐藤貴浩教授)
キーワード:
多発基底細胞癌
,
同種間造血幹細胞移植
,
急性骨髄性白血病
Keyword:
多発基底細胞癌
,
同種間造血幹細胞移植
,
急性骨髄性白血病
pp.517-520
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003200
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65歳,男性。若年時に紫外線多量曝露歴があった。46歳時に急性骨髄性白血病に対して同種間造血幹細胞移植を施行した。60歳頃より基底細胞癌が体幹10カ所,顔面3カ所に多発した。造血幹細胞移植後の晩期有害事象としての二次発癌と考えた。造血幹細胞移植後に生じる二次発癌のリスクは,① 患者背景,② 原病となる血液疾患の種類,③ 移植片対宿主病の有無,④ 移植前処置の種類,の4つの要因に左右される。自験例では,①③④の複数のリスク因子が重なり二次発癌を引き起こしたと考えた。また,基底細胞癌のみが多発し,有棘細胞癌が現時点でみられていない点が特徴であった。
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