Japanese
English
症例
直腸癌が先行した抗TIF1-γ抗体陽性皮膚筋炎の1例
Anti-TIF1γ antibody-positive dermatomyositis following rectal cancer
西山 幸佑
1
,
西口 麻奈
1
,
国本 佳代
1
,
山本 有紀
1
,
井上 千津子
2
,
神人 正寿
1
Kosuke NISHIYAMA
1
,
Mana NISHIGUCHI
1
,
Kayo KUNIMOTO
1
,
Yuki YAMAMOTO
1
,
Chizuko INOUE
2
,
Masatoshi JINNIN
1
1和歌山県立医科大学,皮膚科(主任:神人正寿教授)
2晒医院,田辺市
キーワード:
抗TIF1-γ抗体陽性
,
皮膚筋炎
Keyword:
抗TIF1-γ抗体陽性
,
皮膚筋炎
pp.407-410
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003161
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50歳台,女性。初診の11カ月前に直腸癌StageⅠと診断され,術前化学放射線治療後に切除された。4カ月前から,顔面,体幹,手背に浮腫と瘙痒を伴う紅斑が出現した。全身倦怠感,近位筋優位の筋力低下,多発関節痛,軽度の嚥下障害も伴っており皮膚筋炎が疑われ当科を紹介受診した。初診時,爪周囲紅斑,Gottron丘疹,Gottron徴候,ヘリオトロープ疹,多形皮膚萎縮など多彩な皮膚症状がみられ,筋炎を示す筋電図変化を認めた。血液検査で抗TIF1-γ抗体陽性であった。皮疹はプレドニゾロン30mg/日内服で改善傾向を示した。一般的に悪性腫瘍合併皮膚筋炎では両者を同時に認める例が多いが,悪性腫瘍が先行する例の報告は少なく,貴重な症例と思われた。
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