Japanese
English
症例
抗TIF1-γ抗体陽性皮膚筋炎を契機に診断された非小細胞肺癌の1例
Non-small cell lung cancer diagnosed with anti-transcription intermediary factor 1-γ(TIF1-γ) antibody-positive dermatomyositis
吉田 舞
1
,
市山 進
1
,
五野 貴久
2
,
高野 夏希
3
,
畑 三恵子
4
,
船坂 陽子
1
,
佐伯 秀久
1
Mai YOSHIDA
1
,
Susumu ICHIYAMA
1
,
Takahisa GONO
2
,
Natsuki TAKANO
3
,
Mieko HATA
4
,
Yoko FUNASAKA
1
,
Hidehisa SAEKI
1
1日本医科大学付属病院,皮膚科(主任:佐伯秀久教授)
2同,リウマチ膠原病内科
3同,呼吸器内科
4高野医科クリニック,東京都葛飾区
キーワード:
皮膚筋炎
,
抗TIF1-γ抗体
,
非小細胞肺癌
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
皮膚筋炎
,
抗TIF1-γ抗体
,
非小細胞肺癌
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.1113-1117
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004675
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68歳,男性。初診2カ月前に頭部,顔面に紅斑が出現した。初診1カ月前より手背,手指背側に紅斑が出現し,初診3週間前から腕のだるさを自覚し,左側優位に両上肢の浮腫を伴った。血液検査でクレアチンキナーゼの高値を認め,皮膚筋炎および悪性腫瘍に伴う上肢の浮腫が疑われた。当科初診時,ショールサイン,Gottron丘疹,胸背部のむち打ち様紅斑を認め,追加の血液検査で抗TIF1-γ抗体陽性であった。胸部CTにて多発結節影があり,気管支鏡検査の結果,扁平上皮癌と診断した。抗TIF1-γ抗体陽性皮膚筋炎は高率に悪性腫瘍を伴うことが広く知られており,皮疹の分布,臨床経過から速やかに診断を行うことがわれわれ皮膚科医の大きな役目である。
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