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特集 膠原病
抗TIF1-γと抗Mi–2抗体がともに陽性を示した皮膚筋炎の高齢女性例
An elder female case of dermatomyositis double-positive for anti-TIF1-γ and anti-Mi–2 antibodies
前田 学
1
,
坂本 仁
2
,
阿南 隆
3
Manabu MAEDA
1
,
Masashi SAKAMOTO
2
,
Takashi ANAN
3
1八幡病院,皮膚科,郡上市
2同,内科
3札幌皮膚病理診断科
キーワード:
皮膚筋炎
,
抗TIF1-γ抗体
,
抗Mi–2抗体
,
高齢女性
Keyword:
皮膚筋炎
,
抗TIF1-γ抗体
,
抗Mi–2抗体
,
高齢女性
pp.1193-1196
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004702
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86歳,女性。1カ月半前より,頸部,胸部に瘙痒のない浮腫性紅斑と丘疹が出現し,両手指爪郭部に紅斑を認めた。皮膚筋炎を疑い皮膚生検を施行したところ,表皮萎縮と表皮真皮境界部の角化細胞の液状変性と真皮乳頭部の浮腫状変化を認め,抗TIF1-γと抗Mi–2抗体陽性の皮膚筋炎と診断した。プレドニゾロン40mg/日投与2週間目より上肢の挙上が困難となり,60mg/日に増量,免疫グロブリン大量静注療法を併用した。2カ月後,アミラーゼとCRPが上昇し,ステロイド誘発性膵炎から胆囊炎,腹水と胸水も併発し,初診から70日後に永眠された。抗TIF1-γと抗Mi–2抗体ともに陽性例は比較的まれで,後者陽性例は予後良好とされているが,自験例は治療抵抗性であった。両抗体陽性例は治療経過が異なると考えられた。
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