Japanese
English
症例
片側性の眼瞼腫脹を伴った抗TIF1-γ抗体陽性臨床的無筋症性皮膚筋炎の1例
Anti-TIF1-γ- positive clinically amyopathic dermatomyositis presenting with unilateral eyelid swelling
馬場 俊右
1
,
天野 博雄
1
Shunsuke BABA
1
,
Hiroo AMANO
1
1岩手医科大学,皮膚科学講座(主任:天野博雄教授)
キーワード:
臨床的無筋症性皮膚筋炎
,
乏筋症性皮膚筋炎
,
ヘリオトロープ疹
,
抗TIF1-γ抗体陽性
Keyword:
臨床的無筋症性皮膚筋炎
,
乏筋症性皮膚筋炎
,
ヘリオトロープ疹
,
抗TIF1-γ抗体陽性
pp.1383-1386
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003436
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87歳,男性。左上眼瞼部打撲後に同部の腫脹が持続しているため受診した。初診時,左上眼瞼の著明な浮腫を伴う紅斑があり,顔面や頸部,前胸部や上背部や腰部,四肢にも紅斑がみられた。皮膚生検では基底層の液状変性がみられ,血液検査では抗TIF1-γ抗体陽性であった。CTおよびPETでは,悪性腫瘍の併存は確認できなかった。臨床的に明らかな筋炎症状はなく,臨床的無筋症性皮膚筋炎と診断した。自験例の皮膚所見は,典型的な皮膚筋炎の像を示し,臨床的に筋炎症状が明らかでないが,筋原性酵素が軽度上昇しており,臨床的無筋症性皮膚筋炎のなかでも乏筋症性皮膚筋炎に相当すると考えた。プレドニゾロン30mg/日で治療を開始し,眼瞼腫脹や紅斑は軽減した。
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