Japanese
English
症例
食道癌診断の契機となった水疱を伴う抗TIF1-γ抗体陽性皮膚筋炎の1例
Anti-TIF1-γ Antibody-positive Bullous Dermatomyositis Leading to the Diagnosis of Esophageal Cancer
冨樫 結
1
,
大野 真梨恵
1
,
田中 健一
2
,
廣瀬 俊晴
3
,
侯 建全
1
Yui TOGASHI
1
,
Marie OHNO
1
,
Kenzen KOU
2
,
Kenichi TANAKA
3
,
Toshiharu HIROSE
1
1藤沢市民病院,皮膚科(主任:候 建全)
2同,神経内科
3同,消化器内科
キーワード:
皮膚筋炎
,
抗TIF1-γ抗体
,
水疱
,
食道癌
,
嚥下障害
Keyword:
皮膚筋炎
,
抗TIF1-γ抗体
,
水疱
,
食道癌
,
嚥下障害
pp.1909-1913
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002305
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76歳,女性。初診2カ月前より両上肢に紅斑が出現し,同時期より嚥下障害を自覚し,神経内科にて精査を開始された。皮疹に関し当科を紹介受診し,体幹と両上肢に浮腫性紅斑を認め,背部には搔破に一致した紅斑,両前腕に緊満性水疱を伴っていた。血液検査では,CKの上昇,抗TIF1-γ抗体陽性であり,病理組織学的所見では,表皮下水疱と真皮上層に強い浮腫・ムチンの沈着を認めた。抗TIF1-γ抗体陽性皮膚筋炎と診断し,造影CT検査・上部消化管内視鏡検査にて食道癌Stage Ⅳの診断となった。水疱を伴う抗TIF1-γ抗体皮膚筋炎では,調べ得た限り悪性腫瘍合併が必発であり,悪性腫瘍検索を十分に行う必要性がある。
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