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特集 付属器疾患
幼虫爬行症様皮疹の形態を示した毛髪皮内潜行症の2例
Two cases of hair fragment in the skin masquerading larva migrans
望月 亮佐
1
,
国定 充
1
,
錦織 千佳子
1
Ryosuke MOCHIZUKI
1
,
Makoto KUNISADA
1
,
Chikako NISHIGORI
1
1神戸大学大学院医学研究科内科系講座,皮膚科学教室(主任:錦織千佳子教授)
キーワード:
毛髪皮内潜行症
,
幼虫爬行症
Keyword:
毛髪皮内潜行症
,
幼虫爬行症
pp.2011-2015
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002992
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症例1:45歳,女性。症例2:61歳,女性。両症例ともに,既往にアトピー性皮膚炎がある。線状の紅斑を主訴に来院し,幼虫爬行症を疑い施行した皮膚生検で毛髪構造を認めた。毛髪除去により皮疹は消退して再燃なく経過している。毛髪皮内潜行症の報告に関しては,これまで自験例を含め本邦で18例が確認されている。本症は,アトピー性皮膚炎などの皮膚脆弱性のある場合に発症のリスクが高まると考えられる。鼠径部や腸骨稜部などの好発部位,毛髪の長さは約3cm程度での報告が多いなどの特徴がある。本症は移動する線状紅斑の鑑別として想起すべき疾患である。
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