Japanese
English
症例
大腿に生じた皮膚原発腺様囊胞癌の1例
Primary cutaneous adenoid cystic carcinoma of the thigh
服部 由季
1
,
中村 元樹
1
,
真柄 梓
1
,
小田 隆夫
1
,
加藤 裕史
1
,
森田 明理
1
Yuki HATTORI
1
,
Motoki NAKAMURA
1
,
Azusa MAGARA
1
,
Takao ODA
1
,
Hiroshi KATO
1
,
Akimichi MORITA
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科,加齢・環境皮膚科学(主任:森田明理教授)
キーワード:
皮膚原発腺様囊胞癌
,
大腿
Keyword:
皮膚原発腺様囊胞癌
,
大腿
pp.1577-1580
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002856
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
80歳,男性。2年前に左大腿部に径4mm大の常色皮下腫瘤を自覚した。前医で摘出術を受け,拡大切除のため当科を紹介受診した。病理組織学的所見では真皮内に多結節性病変を認め,N/C比の高い腫瘍細胞による不規則な管状腺管構造が篩状を呈していた。免疫組織化学染色では腫瘍細胞にEMAが陽性となる管腔上皮細胞と,α-SMAが陽性となる筋上皮細胞との2相性が認められた。全身検索で多臓器に病変を認めず,皮膚原発の腺様囊胞癌と診断した。拡大切除を施行し,その後,局所再発や転移を認めていない。皮膚原発腺様囊胞癌は局所再発することが多いため拡大切除が推奨される。皮膚原発の報告は少なく,症例の蓄積が望まれる。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.