Japanese
English
特集 悪性上皮系腫瘍
直腸近傍まで浸潤を認めた陰囊原発有棘細胞癌の1例
Scrotal primary squamous cell carcinoma with infiltration near the rectum
服部 由季
1
,
加藤 裕史
1
,
真柄 梓
1
,
小田 隆夫
1
,
中村 元樹
1
,
森田 明理
1
Yuki HATTORI
1
,
Hiroshi KATO
1
,
Azusa MAGARA
1
,
Takao ODA
1
,
Motoki NAKAMURA
1
,
Akimichi MORITA
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科,加齢・環境皮膚科学(主任:森田明理教授)
キーワード:
有棘細胞癌
,
陰囊
,
鼠径リンパ節転移
,
外腸骨リンパ節転移
,
肛門挙筋
Keyword:
有棘細胞癌
,
陰囊
,
鼠径リンパ節転移
,
外腸骨リンパ節転移
,
肛門挙筋
pp.477-481
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003191
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75歳,男性。陰囊の膿瘍性病変に対し,初診5年前までに他院で4回の外科的治療を施行された。その際の病理組織学的所見では悪性所見を認めなかったが,再発を繰り返していた。受診8カ月前より同部位に硬結を自覚し,皮膚生検で有棘細胞癌の診断となり当院を紹介受診した。腫瘍は肛門挙筋近傍まで及んでおり,鼠径と外腸骨リンパ節への転移も認めた。原発巣切除,リンパ節郭清術,化学放射線療法によりcomplete remissionに至った。陰囊原発有棘細胞癌は,部位的な特徴から受診が遅れ,初診時に進行例である症例も多い。当院で過去36年に経験した陰囊原発皮膚悪性腫瘍症例77例中,有棘細胞癌は4例(5.2%)とまれであり,その予後も含め陰囊原発有棘細胞癌の検討を行った。
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