Japanese
English
症例
水疱性類天疱瘡の治療中に後天性血友病Aを併発した1例
Acquired hemophilia A that developed during the treatment of bullous pemphigoid
笹瀬 玲奈
1
,
山田 はるひ
1
,
瀬戸 英伸
1
,
鶴田 慧司郎
2
Reina SASASE
1
,
Haruhi YAMADA
1
,
Hidenobu SETO
1
,
Keishiro TSURUTA
2
1愛仁会 高槻病院,皮膚科(主任:瀬戸英伸主任部長)
2同,総合内科
キーワード:
後天性血友病A
,
水疱性類天疱瘡
Keyword:
後天性血友病A
,
水疱性類天疱瘡
pp.1657-1661
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003531
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60歳,男性。明らかな発症時期は不明だが,初診の10日ほど前から頸部の水疱を指摘されていた。その後,倦怠感や発熱,疼痛を伴ったため,X年5月に当院を受診した。血液検査,病理組織学的所見から水疱性類天疱瘡と診断し,プレドニゾロンや免疫グロブリン大量静注療法を施行したところ,速やかに皮疹は消退した。しかし入院14日目に咽頭,食道粘膜からの出血を認めた。貧血とAPTTの延長,第Ⅷ因子活性低下,第Ⅷ因子インヒビター高値から後天性血友病Aと診断した。後天性血友病Aは,皮膚疾患に随伴するものがあり,乾癬と自己免疫性水疱症の報告が多い。治療に遅れが生じないように,後天性血友病Aの併発を念頭に置いておく必要がある。
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