Japanese
English
特集 有棘細胞癌
高齢者の趾間に生じた有棘細胞癌に対し放射線治療を行った症例
Interdigital Squamous Cell Carcinoma in an Elderly man Treated with Irradiation
磯貝 理恵子
1
,
大原 裕士郎
1
,
山田 秀和
1
,
和田 祐太郎
2
,
岡嶋 馨
2
Rieko ISOGAI
1
,
Yusiro OHARA
1
,
Hidekazu YAMADA
1
,
Yutaro WADA
2
,
Kaoru OKAJIMA
2
1近畿大学奈良病院,皮膚科(主任:山田秀和教授)
2同,放射線腫瘍科(主任:岡嶋 馨教授)
キーワード:
高齢者
,
有棘細胞癌
,
疣状癌
,
趾間癌
,
放射線治療
Keyword:
高齢者
,
有棘細胞癌
,
疣状癌
,
趾間癌
,
放射線治療
pp.1411-1415
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002163
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89歳,男性。20年前から近医で右第4,5趾間の疣贅と診断され,液体窒素療法を受けていた。軽快しないため生検を行い,有棘細胞癌と診断され,当院を紹介受診した。有棘細胞癌の標準的治療は手術であるが,自験例は慢性閉塞性肺疾患が重度であることと,患者が趾切断を強く拒否したことから,放射線治療を選択した。X線を計66Gy照射した。治療後1年が経過したが足趾の温存ができ,患者のQOLを保つことができた。自験例は疣贅として長期間液体窒素療法を受けていた。難治性疣贅の場合や趾間に浸軟・びらん・潰瘍がみられる場合には,常に悪性腫瘍の存在を念頭に置く必要がある。
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