Japanese
English
特集 角化症・炎症性角化症
エトレチナートに加えシクロスポリンを併用したDarier病の1例
Darier Disease Treated with Etretinate and Cyclosporine
松澤 惇
1
,
杉山 茉莉子
1
,
吉崎 仁胤
1
,
村田 洋三
1
Jun MATSUZAWA
1
,
Mariko SUGIYAMA
1
,
Yoshitsugu YOSHIZAKI
1
,
Yozo MURATA
1
1兵庫県立淡路医療センター,皮膚科(主任:吉崎仁胤部長)
キーワード:
ダリエー病
,
シクロスポリン
,
エトレチナート
Keyword:
ダリエー病
,
シクロスポリン
,
エトレチナート
pp.1523-1526
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002199
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
54歳,男性。中学時代に顔面,体幹に瘙痒を伴う紅斑が出現した。18歳時に大学病院皮膚科を受診し,皮膚生検にてDarier病と診断され,エトレチナート内服を開始した。その後皮疹は悪化したが,通院不能となり,家族のみの受診,投薬が続いた。2018年3月から全身の皮疹が増悪したため,当科を紹介受診した。臨床像ならびに病理組織像より再度Darier病と診断し,エトレチナート増量,シクロスポリン併用,保清により皮疹は改善した。シクロスポリンが,Darier病の角化異常に対して効果があるかどうかは不明だが,皮膚炎としての性質が強く瘙痒感を伴う症例や,エトレチナートのみではコントロールが困難な症例に対しては,シクロスポリンは治療の選択肢となり得る可能性がある。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.