Japanese
English
症例
ペムブロリズマブ投与後に出現した乾癬の1例
Iatrogenic psoriasis caused by pembrolizumab
榊原 萌
1
,
平林 恵
1
,
加藤 麻己
1
,
軸屋 そのこ
1
,
中嶋 智香子
1
,
下山 陽也
1
,
奥村 太輔
1
,
石坂 和博
1
,
桒野 嘉弘
1
Moe SAKAKIBARA
1
,
Megumi HIRABAYASHI
1
,
Asami KATOU
1
,
Sonoko JIKUYA
1
,
Chikako NAKASHIMA
1
,
Harunari SHIMOYAMA
1
,
Taisuke OKUMURA
1
,
Kazuhiro ISHIZAKA
1
,
Yoshihiro KUWANO
1
1帝京大学医学部附属溝口病院,皮膚科(主任:桒野嘉弘教授)
キーワード:
乾癬
,
ペムブロリズマブ
,
抗PD-1抗体
Keyword:
乾癬
,
ペムブロリズマブ
,
抗PD-1抗体
pp.89-92
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002356
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81歳,男性。当院泌尿器科にて,右腎盂癌,骨転移,肺転移,リンパ節転移に対し,抗PD-1製剤のペムブロリズマブ(キイトルーダ®)を投与中。4クール目以降,腕や下肢に皮疹が出現した。当科初診時,前腕や下肢に落屑性紅斑がみられた。病理組織学的には,角層の錯角化,角層下膿瘍,表皮突起の棍棒状の延長,顆粒層の消失,真皮乳頭の毛細血管拡張がみられ,乾癬と診断した。その後,ステロイドおよび活性型ビタミンD3製剤外用を行うも反応は乏しかったが,ペムブロリズマブ中止により紅斑の消退を示した。抗PD-1抗体製剤は,今日の癌治療の主力となってきており,皮膚科医は抗PD-1抗体製剤による乾癬の発症に留意する必要がある。
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