Japanese
English
症例
頭部腫瘤から診断に至ったびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の1例
Diffuse large B-cell lymphoma diagnosed by biopsy of scalp tumor
伊藤 裕希子
1
,
仙田 尚之
1
,
管 析
1
,
山田 大資
1
,
佐藤 伸一
1
,
宮垣 朝光
2
,
鈴木 雄太郎
3
,
中原 史雄
3
Yukiko ITO
1
,
Naoyuki SENDA
1
,
Hiraku SUGA
1
,
Daisuke YAMADA
1
,
Shinichi SATO
1
,
Tomomitsu MIYAGAKI
2
,
Yutaro SUZUKI
3
,
Fumio NAKAHARA
3
1東京大学医学部附属病院,皮膚科(主任:佐藤伸一教授)
2聖マリアンナ医科大学病院,皮膚科
3東京大学医学部附属病院,血液・腫瘍内科
キーワード:
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
,
頭部腫瘤
,
多発皮膚腫瘤
Keyword:
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
,
頭部腫瘤
,
多発皮膚腫瘤
pp.691-695
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002554
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33歳,男性。初診時,右後頭部に径4cm大で弾性軟の皮下腫瘤を認めた。皮膚生検で真皮から皮下組織にかけて大型異型リンパ球のびまん性浸潤を認めた。異型リンパ球はCD10陽性,CD20陽性でびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断した。造影CT検査で後頭部皮下のみならず左胃動脈周囲などにも浸潤を疑う結節を認め,PET検査で同部位に集積を認めた。R-CHOP療法とメトトレキサート髄注療法を2コース施行し,画像上寛解を達成した。同治療を計6コース施行後に自家造血幹細胞移植併用大量化学療法を実施し,移植後3カ月で再発は認めていない。頭部腫瘤を呈するびまん性大細胞型B細胞リンパ腫は非常にまれであるが,自験例のように頭部に急速に増大する腫瘤性病変を認めた場合は,皮膚生検を積極的に検討すべきである。
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