Japanese
English
症例報告
多発皮下結節を呈したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の1例
A case of diffuse large B cell lymphoma presenting multiple subcutaneous nodules
山田 陽三
1
,
尾藤 利憲
1
,
小谷 晋平
1
,
小倉 香奈子
1
,
錦織 千佳子
1
Yozo YAMADA
1
,
Toshinori BITO
1
,
Shinpei KOTANI
1
,
Kanako OGURA
1
,
Chikako NISHIGORI
1
1神戸大学大学院医学研究科内科系講座皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kobe University Graduate School of Medicine, Kobe, Japan
キーワード:
多発皮下結節
,
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
,
低用量エトポシド療法
Keyword:
多発皮下結節
,
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
,
低用量エトポシド療法
pp.1059-1063
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200059
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要約 76歳,男性.初診時全身に多発した皮下結節を呈し,病理組織学的にCD20,CD79a,MUM1,Bcl-2,Bcl-6陽性の腫瘍細胞が脂肪織に限局してみられた.また,LDHの上昇(352IU/l),精査にて骨,リンパ節病変を認めたことより,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫,Ann Arbor分類Ⅳ期(International Prognostic Index:high risk群)と診断した.著明な心機能低下(左室駆出率25%)を合併しており,低用量のエトポシド内服治療(25〜50mg/日)を選択し,皮下結節は縮小傾向を示し,ある程度の効果を得たが,心室細動により永眠した.過去の報告において皮膚原発のものは組織学的に脂肪織に限局して病変を認めるものはなく,自験例も精査にて骨,リンパ節病変があったことより,皮膚以外の臓器に原発したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と考えた.
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