Japanese
English
症例
生検後に縮小傾向を認めた頰部Merkel細胞癌の1例
Merkel cell carcinoma of the cheek with clinical regression after biopsy
境井 尚大
1
,
保坂 浩臣
1
,
佐々木 駿
2
,
窪田 茶月
2
,
荒木 信之
2
,
北島 真理子
2
,
渡辺 秀晃
2
,
末木 博彦
2
,
岩井 信策
3
Naohiro SAKAI
1
,
Hiroomi HOSAKA
1
,
Shun SASAKI
2
,
Satsuki KUBOTA
2
,
Nobuyuki ARAKI
2
,
Mariko KITAJIMA
2
,
Hideaki WATANABE
2
,
Hirohiko SUEKI
2
,
Shinsaku IWAI
3
1昭和大学横浜市北部病院,皮膚科
2昭和大学医学部,皮膚科学講座(主任:末木博彦教授)
3岩井皮フ科,横浜市青葉区
キーワード:
Merkel細胞癌
,
生検後
,
自然縮小
,
Merkel細胞ポリオーマウイルス
,
McPyV
Keyword:
Merkel細胞癌
,
生検後
,
自然縮小
,
Merkel細胞ポリオーマウイルス
,
McPyV
pp.1139-1143
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004029
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91歳,女性。初診5カ月前から左頰部に紅斑を自覚した。その後,紅斑が徐々に隆起してきたため当科を受診した。初診時,左頰部に7mm大の類円形の半球状に隆起する弾性硬の紅色結節を認めた。病理組織検査でMerkel細胞癌の所見であった。CM2B4染色にて腫瘍細胞の大多数が陽性でありMerkel細胞ポリオーマウイルス感染が考えられた。病変部は生検1カ月後には生検による線状瘢痕の周囲にわずかに紅斑を認めるのみであった。拡大切除では,検体中央に結節状に残存病変を認めた。腫瘍周囲にTリンパ球が優位に認められた。術後3年経過したが再発はない。自然消退の機序についてアポトーシス,ネクローシス,T細胞による免疫学的機序が考えられている。
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