Japanese
English
特集 神経櫛起源細胞性腫瘍
放射線療法が奏効した高齢男性のMerkel細胞癌の1例
Merkel cell carcinoma in an elderly man successfully treated with radiotherapy alone
小笹 静佳
1
,
井上 かほる
1
,
渡邊 京子
1
,
横山 浩子
2
Shizuka OZASA
1
,
Kaoru INOUE
1
,
Kyoko WATANABE
1
,
Hiroko YOKOYAMA
2
1湘南藤沢徳洲会病院,皮膚科(主任:渡邊京子部長)
2同,放射線科
キーワード:
Merkel細胞癌
,
放射線療法
,
高齢者
,
切除不能
Keyword:
Merkel細胞癌
,
放射線療法
,
高齢者
,
切除不能
pp.607-612
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002535
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95歳,男性。左頰部の腫脹を主訴に2019年6月当科を受診した。左頰部に6×4cmの皮下腫瘤を認めた。高齢で認知症もあり経過観察としていた。その後,腫瘤は急速に増大し,開口障害により食事摂取不良となったため,同年7月皮膚生検を実施し,Merkel細胞癌の診断で放射線療法を開始した。生検時から3週間後の入院時,11×10cmまで増大した腫瘍は計52.8Gy照射にて消退し,開口障害も改善し,食事摂取良好となり退院した。Merkel細胞癌は放射線に対する感受性が高いとされ,自験例のような高齢で根治的切除が不能な例では,放射線単独療法も有効な治療選択肢になりうる。
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