Japanese
English
症例
放射線治療が有効であったMerkel細胞癌の1例
Merkel Cell Carcinoma Effectively Treated with Radiation
岡村 直之
1
,
丹羽 宏文
1
,
松山 かなこ
1
,
永井 美貴
2
,
片野 晴隆
3
,
清島 真理子
1
Naoyuki OKAMURA
1
,
Hirofumi NIWA
1
,
Kanako MATSUYAMA
1
,
Miki NAGAI
2
,
Harutaka KATANO
3
,
Mariko SEISHIMA
1
1岐阜大学,皮膚科(主任:清島真理子教授)
2岐阜県総合医療センター,皮膚科
3国立感染症研究所,感染病理部
キーワード:
Merkel細胞癌
,
放射線療法
,
Merkel細胞ポリオーマウイルス
Keyword:
Merkel細胞癌
,
放射線療法
,
Merkel細胞ポリオーマウイルス
pp.1307-1311
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001507
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80歳,男性。2カ月前から右口角外側に赤色腫瘤が出現し,徐々に増大した。近医で生検の結果Merkel細胞癌と診断され当科を紹介受診した。初診時,右口角から下顎に42×30mm,高さ15mmの弾性軟の赤色腫瘤がみられた。放射線治療(電子線50Gy)照射により腫瘍は縮小したが,右頰部に転移を疑う紅色で浸潤を触れる病変とオトガイリンパ節腫大が出現した。原発巣も含めて3カ所すべて切除した。病理組織像で右頰部とオトガイリンパ節はMerkel細胞癌であったが,原発巣は病理組織で腫瘍細胞消失を確認できた。また,PCRで原発巣においてMerkel細胞ポリオーマウイルスが陽性であったが,免疫染色でウイルス抗原は検出されなかった。放射線治療は局所には有効と考えられた。
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