Japanese
English
特集 細菌感染症・梅毒
右下口唇から右下顎に連続性に皮疹を形成した皮膚放線菌症の1例
Cutaneous actinomycosis spreading from right lower lip to right lower jaw
徳山 道生
1
,
齋藤 麗子
1
,
大林 愛
1
,
太田 瑞穂
1
,
澤村 美穂
1
,
冲津 成実
1
,
清水 知道
1
,
近藤 章生
1
,
生駒 憲広
2
,
馬渕 智生
1
Michio TOKUYAMA
1
,
Reiko SAITOH
1
,
Ai OBAYASHI
1
,
Mizuho OTA
1
,
Miho SAWAMURA
1
,
Narumi OKITSU
1
,
Tomomichi SHIMIZU
1
,
Akio KONDOH
1
,
Norihiro IKOMA
2
,
Tomotaka MABUCHI
1
1東海大学医学部専門診療学系,皮膚科学(主任:馬渕智生教授)
2秦野尾尻皮膚科,秦野市
キーワード:
皮膚放線菌症
,
歯牙欠損
,
免疫能低下
,
高齢者
,
寝たきり
Keyword:
皮膚放線菌症
,
歯牙欠損
,
免疫能低下
,
高齢者
,
寝たきり
pp.161-164
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002382
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86歳,男性。リウマチ性多発筋痛症でプレドニゾロン10mg/日を長期内服中。初診2カ月前より皮疹が出現し当科を紹介受診した。右下口唇から右下顎に連続性に紅色小結節が集簇し,一部に黄色痂皮や血痂を伴っていた。病理組織像で,辺縁に好酸性棍棒体を有するドーナッツ状の菌塊がみられ,皮膚放線菌症と診断した。抗菌薬内服後の歯科診察で,同部位に歯牙欠損があるも明らかな歯性感染症はなかった。抗菌薬内服2週間で皮疹は改善し,計5週間内服で終了とした。施設入所中の寝たきり高齢患者であり,ステロイド薬の長期内服に伴う免疫能低下を背景に,歯牙欠損部位から口腔内常在菌である放線菌が唾液により流涎し連続性に皮疹が形成されたと考えた。
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