Japanese
English
症例
右手背に生じた皮膚・皮下型プロトテカ症の1例
Cutaneous Protothecosis at Right Dorsum of Hand
中井 友美
1
,
山口 麻里
1
,
長尾 洋
1
,
妹尾 明美
1
,
谷川 絢乃
2
,
大野 貴司
3
Yumi NAKAI
1
,
Mari YAMAGUCHI
1
,
Yoh NAGAO
1
,
Akemi SENOH
1
,
Ayano TANIGAWA
2
,
Takashi OONO
3
1岡山赤十字病院,皮膚科(主任:妹尾明美部長)
2神戸市立医療センター中央市民病院,皮膚科
3岡山大学病院,皮膚科
キーワード:
手背潰瘍
,
プロトテコーシス
,
イトラコナゾール
,
Prototheca wickerhamii
Keyword:
手背潰瘍
,
プロトテコーシス
,
イトラコナゾール
,
Prototheca wickerhamii
pp.239-243
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001812
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
83歳,男性。右手背に打撲により微小な傷を生じ,徐々に拡大した。初診時,右手背に7×3.5cm大の虫食い状の不整形潰瘍と手首まで及ぶ紅斑を認めた。皮膚生検にてグロコット染色陽性の桑の実状胞子が多数あり,培養検査でPrototheca wickerhamiiを検出した。皮膚・皮下型プロトテカ症の診断に至り,抗真菌薬の投与を開始した。プロトテカ症はヒトにはまれな感染症だが近年増加傾向にあり,免疫不全者に多いが健常者にも生じる。ステロイド長期外用中の患者に難治性の皮膚潰瘍が生じた際は,プロトテカなどまれな病原微生物も念頭に置く必要がある。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.