Japanese
English
症例報告
慢性骨髄性白血病患者に生じた壊疽性膿皮症に対し植皮術を行った1例
A case of pyoderma gangrenosum performed skin graft
榊原 萌
1
,
清原 佐央里
1
,
久本 晃義
1
,
加藤 麻己
1
,
中嶋 智香子
1
,
下山 陽也
1
,
平林 恵
1
,
桒野 嘉弘
1
Moe SAKAKIBARA
1
,
Saori KIYOHARA
1
,
Teruyoshi HISAMOTO
1
,
Asami KATO
1
,
Chikako NAKASHIMA
1
,
Harunari SHIMOYAMA
1
,
Megumi HIRABAYASHI
1
,
Yoshihiro KUWANO
1
1帝京大学医学部附属溝口病院皮膚科
1Department of Dermatology, Mizonokuchi Hospital, Teikyo University School of Medicine, Kawasaki, Japan
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
植皮術
,
ステロイド
,
慢性骨髄性白血病
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
植皮術
,
ステロイド
,
慢性骨髄性白血病
pp.281-284
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206609
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要約 75歳,男性.初診の2週間前より発熱,左下腿の腫脹発赤があり当院受診.左下腿に腫脹発赤,黒色〜黄色の潰瘍局面を認め,生検を施行した.病理組織では,真皮から皮下組織にかけて高度の好中球浸潤がみられたが,細菌・真菌・抗酸菌培養を数回行ったがすべて陰性であった.以上より壊疽性膿皮症と診断した.プレドニゾロン30mg/日より開始し,潰瘍の新生は抑制された.広範囲の潰瘍が残存したため,プレドニゾロン25mg/日内服継続下に植皮術を施行し上皮化がみられ,現在潰瘍の新生はない.壊疽性膿皮症でプレドニゾロン投与中においても病勢がコントロールされていれば,広範囲の潰瘍に対して,植皮術を治療選択肢として検討すべきである.
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