Japanese
English
症例
脊髄刺激療法にて両側難治性足趾潰瘍が改善したびまん皮膚硬化型全身性強皮症の1例
Diffuse cutaneous systemic sclerosis with bilateral intractable toe ulcers improved by spinal cord stimulation therapy
中村 賢人
1
,
古橋 卓也
1
Kento NAKAMURA
1
,
Takuya FURUHASHI
1
1春日井市民病院,皮膚科(主任:古橋卓也医長)
キーワード:
びまん皮膚硬化型全身性強皮症
,
難治性皮膚潰瘍
,
脊髄刺激療法
Keyword:
びまん皮膚硬化型全身性強皮症
,
難治性皮膚潰瘍
,
脊髄刺激療法
pp.93-96
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002357
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67歳,女性。びまん皮膚硬化型全身性強皮症にて当科通院中である。2017年5月より右第1趾に皮膚潰瘍認め,同年6月よりボセンタン水和物125mg/日の内服を開始した。7月より250mg/日へ増量するも潰瘍は拡大し,2018年6月には新たな潰瘍が出現した。疼痛コントロールはアセトアミノフェンやロキソプロフェンナトリウム水和物などを使用するも不良であった。その後も潰瘍の改善は乏しく,2018年12月に脊髄刺激療法を開始した。脊髄刺激療法開始後は,まず疼痛が減少し,徐々に潰瘍も縮小した。術後1カ月には鎮痛薬は終了し,術後3カ月には潰瘍は治癒し,ボセンタン水和物も術後5カ月に終了した。現在も新生潰瘍はない。脊髄刺激療法は強皮症による難治性皮膚潰瘍の治療手段として有用であると考えられた。
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