Japanese
English
症例
頰粘膜に白色病変を呈し,EBNA抗体陽転化までに半年以上を要した伝染性単核球症の1例
Infectious mononucleosis showing white spots on the buccal mucosa and taking more than half a year for positive conversion of EBNA antibody
秋山 佑子
1
,
中嶋 智香子
1
,
星野 晃子
1
,
軸屋 そのこ
1
,
竹花 麻己
1
,
下山 陽也
1
,
平林 恵
1
,
桒野 嘉弘
1
Yuko AKIYAMA
1
,
Chikako NAKASHIMA
1
,
Akiko HOSHINO
1
,
Sonoko JIKUYA
1
,
Asami TAKEHANA
1
,
Harunari SHIMOYAMA
1
,
Megumi HIRABAYASHI
1
,
Yoshihiro KUWANO
1
1帝京大学医学部附属溝口病院,皮膚科(主任:桒野嘉弘教授)
キーワード:
伝染性単核球症
,
Epstein-Barr virus
,
EBNA-IgG抗体
,
頰粘膜白色病変
Keyword:
伝染性単核球症
,
Epstein-Barr virus
,
EBNA-IgG抗体
,
頰粘膜白色病変
pp.1279-1282
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004071
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20歳,女性。初診1週間前より発熱し,その後全身倦怠感および躯幹,四肢に紅斑が出現したことから当科を紹介初診した。臨床所見および血清学的検査より,Epstein-Barr virusによる伝染性単核球症と診断し,対症療法で症状は軽快した。自験例では一般的な伝染性単核球症と異なり,初診時に両頰粘膜に白色病変を認め,EBNA抗体陽転化までに半年以上を要した。頰粘膜の白色病変としては麻疹のKoplik斑が有名であるが,若い世代の皮膚科医は麻疹を診断する機会が少なく,判別が難しい場合もある。したがって,頰粘膜の白色病変を認めた場合には,本当にKoplik斑であるか慎重に観察し,ほかのウイルス感染症の可能性も念頭に置いて診療に臨むべきであると考えた。
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