Japanese
English
症例
巨大汗孔角化症の1例
Giant porokeratosis
松井 健一郎
1
,
赤川 舞
1
,
丹羽 宏文
1
,
松山 かなこ
1
,
周 円
1
,
宮崎 龍彦
2
,
清島 真理子
1
Kenichiro MATSUI
1
,
Mai AKAGAWA
1
,
Hirofumi NIWA
1
,
Kanako MATSUYAMA
1
,
En SHU
1
,
Tatsuhiko MIYAZAKI
2
,
Mariko SEISHIMA
1
1岐阜大学,皮膚科(主任:清島真理子教授)
2岐阜大学病院,病理部
キーワード:
汗孔角化症
,
cornoid lamella
,
有棘細胞癌
Keyword:
汗孔角化症
,
cornoid lamella
,
有棘細胞癌
pp.85-88
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002355
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62歳,男性。9歳頃右上腕の紅斑に気づき徐々に拡大した。初診時8×7cmの紅斑がみられ病理組織像から汗孔角化症と診断した。皮疹がさらに拡大し痛みも強いため11年後に再診した。再診時18×17cmの紅斑で辺縁に褐色の隆起があり汗孔角化症と考え全摘した。病理は汗孔角化症の像で悪性像はなかった。皮疹の辺縁および内側の真皮浅層にリンパ球が浸潤し,CD4,CD8,FOXP3染色でいずれも陽性細胞が真皮に増加していた。CD1a染色では皮疹辺縁の表皮で陽性細胞が減少し,真皮で増加しており,播種型の汗孔角化症と同様の浸潤細胞パターンを示した。真皮の免疫反応が皮疹の拡大に何らかの役割を果たすのか興味深いと考えた。
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