Japanese
English
特集 水疱症
咽頭・喉頭・口腔内にびらんが多発した抗BP180型粘膜類天疱瘡の1例
Anti-BP180-type mucous membrane pemphigoid with multiple laryngopharyngeal and oral erosions
市川 有里
1
,
森田 孝
1
,
岡部 杏慈
1
,
吉野 綾穂
2
,
加来 知恵美
3
,
石井 文人
4
,
古賀 浩嗣
4
,
亦野 蓉子
5
,
佐伯 秀久
5
,
神田 奈緒子
1
Yuri ICHIKAWA
1
,
Takashi MORITA
1
,
Kyochika OKABE
1
,
Ayaho YOSHINO
2
,
Chiemi KAKU
3
,
Norito ISHII
4
,
Hirotsugu KOGA
4
,
Yoko MATANO
5
,
Hidehisa SAEKI
5
,
Naoko KANDA
1
1日本医科大学千葉北総病院,皮膚科(主任:神田奈緒子教授)
2同,耳鼻咽喉科
3同,形成外科
4久留米大学病院,皮膚科
5日本医科大学付属病院,皮膚科(主任:佐伯秀久教授)
キーワード:
抗BP180型粘膜類天疱瘡
,
免疫ブロット
,
血漿交換
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
ミゾリビン
Keyword:
抗BP180型粘膜類天疱瘡
,
免疫ブロット
,
血漿交換
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
ミゾリビン
pp.27-31
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002341
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65歳,男性。初診時,咽頭・喉頭に多数のびらんがあり,左上腕と上背部に小紅斑が散在していた。背部紅斑の病理組織像は表皮下水疱,水疱内と真皮血管周囲のリンパ球,組織球,好酸球の浸潤を呈した。蛍光抗体直接法では表皮真皮境界部にIgG,C3が沈着し,蛍光抗体間接法は患者血清のIgGがsplit skinの表皮側に反応した。免疫ブロット法では患者血清のIgGがBP180のC末端,NC16a,120kDa LAD-1に反応した。抗BP180型粘膜類天疱瘡と診断した。ステロイド全身投与のみで症状は改善せず,血漿交換,免疫グロブリン大量静注療法で改善したが,ステロイド減量に伴い再燃し,ミゾリビン追加により症状は改善した。
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