Japanese
English
症例報告
抗BP180型粘膜類天疱瘡の1例
A case of anti-BP180 mucosal pemphigoid
國井 隆英
1
,
佐々木 喜教
1
,
高橋 隼也
1
,
浅野 雅之
1
,
犬山 文吾
2
,
橋本 隆
2
Takahide KUNII
1
,
Yoshinori SASAKI
1
,
Toshiya TAKAHASHI
1
,
Masayuki ASANO
1
,
Bungo INUYAMA
2
,
Takashi HASHIMOTO
2
1岩手県立胆沢病院皮膚科
2久留米大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology,Iwate Prefectural Isawa Hospital,Iwate,Japan
2Department of Dermatology,Kurume University School of Medicine,Kurume,Japan
キーワード:
粘膜類天疱瘡
,
抗BP180抗体-C末端部位
,
抗BP180抗体-NC16a部位
Keyword:
粘膜類天疱瘡
,
抗BP180抗体-C末端部位
,
抗BP180抗体-NC16a部位
pp.125-128
発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102509
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要約 52歳,女性.初診の8か月前から口のなかに血豆ができるようになってきた.徐々に治りが遅れるようになり,嚥下時痛が悪化してきたために来院した.初診時,硬口蓋に2×1cm大のびらんがあり,右肩には直径3mm大の円形のびらんを認めた.経過観察中に歯肉部に水疱が出現し,上背部から肩,上腕にかけて,脆弱な水疱が出没した.右肩の水疱部から生検した組織では表皮下水疱がみられた.蛍光抗体間接法では表皮基底膜部にIgGが陽性を示した.1M食塩水剝離ヒト皮膚を用いた蛍光抗体間接法ではIgGとIgAが表皮側に陽性を示した.免疫ブロット法ではBP180のNC16a部位とBP180のC末端部位の両方に反応を示した.粘膜疹と皮疹はプレドニゾロン20mg/日の内服で沈静化し,現在は10mg/日の内服で良好にコントロールされている.
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