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特集 水疱症
BP180 NC16aとC末端部に対する抗体を有する抗BP180型粘膜類天疱瘡の1例
Anti-BP180-type mucous membrane pemphigoid with autoantibodies against the NC16A and C-terminal domains
萩野 哲平
1
,
石井 文人
2
,
安齋 眞一
3
,
佐伯 秀久
4
,
神田 奈緒子
1
Teppei HAGINO
1
,
Norito ISHII
2
,
Shinichi ANSAI
3
,
Hidehisa SAEKI
4
,
Naoko KANDA
1
1日本医科大学千葉北総病院,皮膚科(主任:神田奈緒子教授)
2久留米大学病院,皮膚科
3日本医科大学武蔵小杉病院,皮膚科(主任:安齋眞一教授)
4日本医科大学付属病院,皮膚科(主任:佐伯秀久教授)
キーワード:
粘膜類天疱瘡
,
BP180
,
NC16a
,
C末端
Keyword:
粘膜類天疱瘡
,
BP180
,
NC16a
,
C末端
pp.33-38
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002342
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65歳,女性。背部,乳房下,臍部,頭皮に紅斑と少数の水疱,上下の歯肉にびらん,硬口蓋に血疱が出現した。組織学的に表皮下水疱を呈し,蛍光抗体直接法で表皮基底膜部にIgG,C3cの線状沈着を認め,1M食塩水剝離皮膚を基質とした蛍光抗体間接法で患者血清IgGが表皮側に反応した。免疫ブロット法ではBP180 NC16aとC末端部の組み換え蛋白に対するIgG抗体が検出された。抗BP180型粘膜類天疱瘡と診断。ミノサイクリン塩酸塩,ニコチン酸アミド内服で皮疹,口腔内病変は軽快した。抗BP180 NC16a抗体と抗C末端抗体陽性のMMP患者では,主として前者が皮疹の発症に,後者が粘膜病変の発症に寄与していると考える。
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