Japanese
English
症例
サイトメガロウイルス抗原血症をおこした水疱性類天疱瘡患者に対しガンシクロビルの先制療法を行った1例
Ganciclovir Preemptive Therapy for Cytomegalovirus Antigenemia in a Bullous Pemphigoid Patient
石黒 裕梨
1
,
牧田 澄子
1
,
柴田 章貴
1
Yuri ISHIGURO
1
,
Sumiko MAKITA
1
,
Akitakata SHIBATA
1
1岐阜県立多治見病院,皮膚科(主任:柴田章貴医長)
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
ガンシクロビル先制療法
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
ガンシクロビル先制療法
pp.1571-1574
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002211
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89歳,女性。2カ月前から全身の紅斑・水疱が出現した。抗BP 180抗体高値であり,皮膚生検,蛍光抗体法より,水疱性類天疱瘡と診断した。重症の水疱性類天疱瘡として,プレドニゾロン1mg/kg/日内服で治療を開始し漸減中,サイトメガロウイルス抗原陽性細胞数が2スライド合計で49個となった。明らかな臓器障害は認めなかったが,サイトメガロウイルス感染症の発症抑制のためガンシクロビルの先制治療を開始し,サイトメガロウイルス感染症を抑制することができた。水疱性類天疱瘡の治療中にサイトメガロウイルス感染症を発症した症例は国内でも数例報告があるが,先制治療によりサイトメガロウイルス感染症を予防できた症例はほとんどない。
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