Japanese
English
症例報告
血漿交換療法が奏効した水疱性類天疱瘡の1例
A case of bullous pemphigoid successfully treated with plasmapheresis
丸茂 愛子
1
,
福田 知雄
1
,
大竹 由里子
1
,
鈴木 洋介
1
,
塩原 哲夫
1
Aiko MARUMO
1
,
Tomoo FUKUDA
1
,
Yuriko OHTAKE
1
,
Yousuke SUZUKI
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
全血漿交換療法
,
二重濾過血漿分離交換法
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
全血漿交換療法
,
二重濾過血漿分離交換法
pp.1101-1103
発行日 1999年12月1日
Published Date 1999/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903073
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要約 49歳,女性.約1年来,水疱性類天疱瘡の診断のもと近医に通院している.ステロイド,免疫抑制剤にて治療されていたが,減量を契機とし再燃した.ステロイド,免疫抑制剤を増量するも軽快せず,当科に紹介され即日入院した.入院時,ほぼ全身の紅斑局面内に米粒大から胡桃大までの緊満性水疱,びらんが散在,多発し,強い瘙痒感を伴っていた.皮膚生検にて表皮下水疱を確認した.蛍光抗体直接法では基底膜部にIgG,C3の沈着を認めた.プレドニゾロン60mg/日に増量し経過観察したが,皮疹の新生は止まらず,ステロイドの副作用と考えられる糖尿病の増悪傾向を認めたため,血漿交換療法の併用に踏み切った.9日間に計5回血漿交換療法を施行した.自覚症状の改善とともに,ほぼ皮疹の新生は止まり,その後は順調にプレドニゾロンの減量を行うことができた.
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