Japanese
English
症例報告
治療中にサイトメガロウイルス感染に起因する口腔潰瘍をきたした水疱性類天疱瘡の1例
A case of bullous pemphigoid with oral ulceration caused by CMV infection
細川 祐太郎
1
,
壺井 聡史
1
,
内田 千恵
1
,
吉岡 勇輔
1
,
沢田 泰之
1
Yutarou HOSOKAWA
1
,
Satoshi TSUBOI
1
,
Chie UCHIDA
1
,
Yuusuke YOSHIOKA
1
,
Yasuyuki SAWADA
1
1東京都立墨東病院皮膚科
1Division of Dermatology, Tokyo Metropolitan Bokutoh Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
サイトメガロウイルス感染症
,
潰瘍
,
サイトメガロウイルスアンチゲネミア
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
サイトメガロウイルス感染症
,
潰瘍
,
サイトメガロウイルスアンチゲネミア
pp.581-585
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207051
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要約 61歳,女性.初診の1か月前より全身に紅斑と水疱が出現し当科を紹介され受診した.水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid : BP)の診断にて入院後プレドニゾロン内服による加療を開始した.皮疹の経過は良好であったが入院時より認めた硬口蓋の潰瘍が難治であった.採血にてサイトメガロウイルスアンチゲネミア法(cytomegalovirus antigenemia : CMV-Ag)で陽性,潰瘍部分の生検にてCMV感染細胞を認め,CMV性潰瘍と診断した.診断後バルガンシクロビル塩酸塩製剤投与にて皮膚潰瘍は略治した.原疾患の治療と経過がそぐわない潰瘍の治癒の遷延化がある場合には,内臓病変,眼病変の精査と並行して皮膚生検を行い,積極的に原因検索と治療介入を行う必要がある.
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