Japanese
English
特集 水疱症
水疱性類天疱瘡が先行した尋常性天疱瘡の1例
Occurrence of pemphigus vulgaris in a patient with bullous pemphigoid
中西 友紀
1
,
松田 智子
1
,
植木 瑶子
1
,
水野 可魚
1
,
山﨑 文和
1
,
岡本 祐之
1
Yuki NAKANISHI
1
,
Tomoko MATSUDA
1
,
Yoko UEKI
1
,
Kana MIZUNO
1
,
Fumikazu YAMAZAKI
1
,
Hiroyuki OKAMOTO
1
1関西医科大学,皮膚科学講座(主任:岡本祐之教授)
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
尋常性天疱瘡
,
移行
,
抗BP180抗体
,
抗Dsg3抗体
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
尋常性天疱瘡
,
移行
,
抗BP180抗体
,
抗Dsg3抗体
pp.9-13
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002337
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65歳,女性。10日前より全身に瘙痒性紅斑が出現し,当科を受診した。抗BP180抗体価の上昇,表皮内の多数の好酸球浸潤,蛍光抗体直接法にて表皮基底膜部にIgG,C3の線状沈着があり水疱性類天疱瘡と診断した。ステロイドの内服で症状は軽快したが,初診から約1年後に舌と口腔内粘膜疹が出現した。抗Dsg3抗体価の上昇,血清中抗BP180抗体価の低下,表皮細胞間の棘融解,蛍光抗体直接法にて表皮細胞間にIgGの沈着があり,尋常性天疱瘡への移行と診断した。尋常性天疱瘡と水疱性類天疱瘡の合併症例の報告がされているが移行例の報告はまれであり,疾患が移行した機序としてepitope spreadingの関与を考えた。
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