Japanese
English
特集 有棘細胞癌
明瞭な棘融解を示したBowen病の1例
Bowen’s Disease Showing Prominent Acantholysis
李 殷先
1
,
猿田 祐輔
1
,
鈴木 茉莉恵
1
,
佐々木 駿
1
,
泉 美貴
2
,
末木 博彦
1
Eun-Seon LEE
1
,
Yusuke SARUTA
1
,
Marie SUZUKI
1
,
Shun SASAKI
1
,
Miki IZUMI
2
,
Hirohiko SUEKI
1
1昭和大学医学部,皮膚科学講座(主任:末木博彦主任教授)
2同,医学教育学講座
キーワード:
Bowen病
,
棘融解
Keyword:
Bowen病
,
棘融解
pp.1401-1404
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002161
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83歳,女性。発症時期は不明だが,1週間前に右足内顆に痂皮と鱗屑を伴う褐色調の扁平隆起性局面を自覚した。前医での生検でBowen病と診断され,当院で全摘し全層植皮術を施行した。病理組織学的に,表皮基底層は保たれ,表皮基底層直上に,極性が消失した異型角化細胞が胞巣状に増殖していた。胞巣内は棘融解が明瞭であった。異型性やclumping cellsが存在したことなどからBowen病と診断した。棘融解は表皮角化細胞間の結合性が失われた病態で,脂漏性角化症や「基底細胞癌など」に生じるが,Bowen病においては非常にまれであるため,文献的考察を加えて報告する。
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