特集 肉芽腫性炎症
棘融解型有棘細胞癌の術後に生じた再発性血管拡張性肉芽腫
高塚 純子
1
,
竹之内 辰也
1新潟県立がんセンター新潟病院 皮膚科
キーワード:
棘融解
,
顔面腫瘍
,
再発
,
術後期
,
鑑別診断
,
皮膚疾患-顔面
,
皮膚腫瘍
,
扁平上皮癌
,
肉芽腫-化膿性
Keyword:
Acantholysis
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Diagnosis, Differential
,
Facial Dermatoses
,
Facial Neoplasms
,
Postoperative Period
,
Skin Neoplasms
,
Recurrence
,
Granuloma, Pyogenic
pp.755-758
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015339513
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<症例のポイント>棘融解型有棘細胞癌の術後に繰り返し出現した血管拡張性肉芽腫を報告した。1回目は生検後、創に一致する硬結が出現し、2回目の全摘後にさらに隆起する出血性腫瘍を認めた。自験例は、二次感染、経鼻的持続陽圧呼吸療法(continuous positive airway pressure、以下、CPAP)マスクの刺激等で肉芽腫が出現、再燃した。血小板減少が背景にあり、肉芽腫内の血管が破綻した際に血腫を形成し、急速に増大したと思われる。日常よく遭遇する疾患であるが、通常よりも巨大化することや、再発する場合もある。臨床的には悪性腫瘍との鑑別もむずかしい場合が多く、積極的に病理組織の確認を行う必要がある。
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