Japanese
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特集 肉芽腫症
歯根囊胞と慢性化膿性根尖性歯周炎の治療により改善した肉芽腫性口唇炎の1例
Cheilitis Granulomatosa Improved after Dental Treatment of Radicular Cyst and Chronic Purulent Apical Periodontitis
長尾 映里
1
,
安部 文人
1
,
三津山 信治
1
,
木村 雅明
1
,
柴野 正康
2
,
大畠 仁
2
,
柴原 孝彦
2
,
樋口 哲也
1
Eri NAGAO
1
,
Fumito ABE
1
,
Shinji MITSUYAMA
1
,
Masaaki KIMURA
1
,
Masayasu SHIBANO
2
,
Hitoshi OHATA
2
,
Takahiko SHIBAHARA
2
,
Tetsuya HIGUCHI
1
1東邦大学医療センター佐倉病院,皮膚科(主任:樋口哲也教授)
2東京歯科大学,口腔顎顔面外科学講座
キーワード:
肉芽腫性口唇炎
,
根尖性歯周炎
,
歯根囊胞
Keyword:
肉芽腫性口唇炎
,
根尖性歯周炎
,
歯根囊胞
pp.1285-1288
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002122
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60歳,女性。初診8カ月前から上下口唇右側に腫脹が出現した。前医で抗アレルギー薬内服,ステロイド外用で加療するも改善せず,当科を紹介受診した。初診時,上下口唇右側に硬結を伴う腫脹がみられた。病理組織像で非乾酪性類上皮肉芽腫がみられ,肉芽腫性口唇炎と診断した。右側下顎第1大臼歯に歯根囊胞,右側上顎,下顎第2大臼歯に慢性化膿性根尖性歯周炎を認め,歯科治療を行った。内服,外用治療は行わず半年後に腫脹は消失した。肉芽腫性口唇炎の原因のひとつとして歯性感染症が示唆されており,そのなかでも慢性根尖性歯周炎の報告がもっとも多いが,無症状で進行することが多いため,本疾患の診断後,歯性感染症の精査は重要であると考えられた。
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