Japanese
English
特集 肉芽腫症
石灰沈着を伴ったPencil-core Granulomaの1例
Pencil-core Granuloma with Calcinosis
田蒔 舞子
1
,
松立 吉弘
1
,
久保 宜明
1
,
古北 一泰
2
Maiko TAMAKI
1
,
Yoshihiro MATSUDATE
1
,
Yoshiaki KUBO
1
,
Kazuhiro FURUKITA
2
1徳島大学大学院医歯薬学研究部,皮膚科学分野(主任:久保宜明教授)
2林皮フ科医院,高松市
キーワード:
pencil-core granuloma
,
石灰沈着
,
鉛筆の芯
,
異物肉芽腫
Keyword:
pencil-core granuloma
,
石灰沈着
,
鉛筆の芯
,
異物肉芽腫
pp.1281-1284
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002121
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58歳,女性。約40年前に左拇指先に鉛筆の芯が刺さった既往がある。1年前に同部位を包丁で切った頃より徐々に隆起してきた。左拇指先端部に表面平滑で灰青黒色調を呈する12×10mm大の弾性硬の皮下腫瘤を認めた。病理組織学的所見では,真皮に黒色顆粒状の異物を貪食した巨細胞を伴う肉芽腫がみられた。また,生検時に大量に排出された白色物質は,好塩基性で結晶様の無構造な沈着物であり,von Kossa染色で黒褐色に染色された。以上の所見より,石灰沈着を伴ったpencil-core granulomaと診断した。Pencil-core granulomaに石灰沈着を伴うことはまれであるが,手指や手掌のように外的な刺激が加わりやすい部位においては生じることがある。
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